本記事では、
「化学系の院試・化学英語対策を教えて欲しい。」
「院試受けるんだけど、化学英語を受験する場合はどんな勉強をすればいいの?」
という疑問にお答え致します。
こんにちは。Fラン大から京大大学院(化学系)に進学したインプロです。
院試で化学系の英語対策は、情報が少ないですよね。正直、何を勉強したら良いかわからないです。
私もいろいろ勉強して合格を勝ち取ったので、本記事では、化学系の院試対策の記事を書こうと思います。
本記事では、化学英語に特化した英語対策です。TOEIC対策をする場合は以下の記事を参考にしてください。センター試験正答率50%以下(TOEIC換算低すぎて不能350点以下)だったのが、700点レベル(センター正答率95%以上)まで引き上げた勉強方法です。
ちなみに、私は「TOEIC+化学英語」の両方が試験にありましたので、TOEICも勉強して、化学英語も勉強しました。
院試の勉強法については「院試勉強法バイブル」を読むことを絶対におすすめ致します。貴重な院試勉強の情報が載っているので非常に参考になると思います。
ちなみに、kindle unlimited(1ヶ月無料)利用すれば、無料で読むことができます。1ヶ月間だけ利用して解約するのもありなので、金欠な学生にはありがたいです。
勉強方法・ポイント
勉強のポイントを以下に記載します。
①化学英語の辞書を持ち勉強する。
②「入門編 化学英語テキスト」は必ず学習する。
③英語が苦手な人は、「基礎編 化学英語テキスト」を勉強する。英語が得意な人は③を飛ばし、④へ。
④「実践編 院試過去問を解く・英語論文読み込み」を勉強する。
①化学英語辞書
化学英語を学ぶ上で、辞書は必須です。効率的に勉強をすすめる上で、化学英語辞書を1冊手元においておくことをおすすめします。
以下おすすめの化学辞書を記載します。個人的なおすすめ以下の順番です。
- 英辞郎(PC)
- 電子辞書(理化学辞書を含むもの)
- 辞書(紙)
①英辞郎
まず真っ先におすすめしたいのは、「英辞郎」です。パソコンの英語辞書なので、ノートパソコンを持っている人は、導入しておいて間違いないです。非常に人気とクオリティの高い辞書で11版まで改訂されています。
私は当時、TOEICと化学英語をこの英辞郎を使って勉強していました。また、大学院の時も、会社に入ってサラリーマン研究開発職になってからも使ってます。
約10年程度は英辞郎を使っていることになります。一度購入してしまえば、ほぼずっと使えるのメリットです。
特に使用するメリットは以下3つです。
- 圧倒的な単語数
- 検索スピード
- 和英検索同じ検索窓で可能
- 安い
①単語数に関しては、日常的な英語だけでなく、あらゆる分野の専門的な英語まで網羅しています。また、日常会話も一般的な英語の辞書には載っていないスラングまで網羅しています。
②検索スピードに関しては、オフラインで検索できるので、Webで検索するより圧倒的に早いです。また、インクリメンタルサーチ(グーグルの予測検索)のおかげで、スペルを数個打つだけで、候補単語が表示されます。
有機化学で有名な人名反応であるフリーデルクラフツ反応や、グリニャール試薬、ディールスアルダー反応なども検索されます。
ちなみにマイナー語句も検索できます。
以下、英辞郎の検索画面ですが、「フォトニック結晶」という材料(専門用語)を検索してもヒットします。候補ワードもたくさん出てきます。本目は黒色で染まります。
③和英検索も優秀です。同じ検索まどで英語で検索しても、日本語で検索しても検索できます。
④価格も3000円程度でこのクオリティなのでコストパフォーマンス抜群です。
データがPDIC形式なので、PCに詳しい人であればスマホでも利用できるかもしれません。
②電子辞書・理化学含む
パソコンで学ぶ「カシオ 電子辞書 エクスワード 理化学 英語モデル XD-K9850」は化学英語辞書が付いている電子辞書です。
他にも化学のコンテンツが入っているので、ノートパソコンより、電子辞書派の人には、こちらをおすすめします。
電子辞書に入っている化学コンテンツ
- 理化学英和辞典
- 高校数学解法事典
- 岩波 理化学辞典 第5版
- 辞書式配列化学反応式(改訂版)
③英和 化学用語辞典
アナログで紙面が良い人は、「英和 化学用語辞典」を持っておけば良いと思います。
②入門編 化学英語テキスト
英語の論文に慣れていない場合は、以下の本を読んで化学英語を勉強することをおすすめいたします。
「化学英語101」が購入できない場合(絶版?)、「化学英語30講」と「キクタンサイエンス 工学編」で勉強することをおすすめします。
「化学英語101―リスニングとスピーキングで効率的に学ぶ」を最初に読むことをおすすめします。私も当時はこの本を購入して勉強しました。
この本では、基本的な化学英単語や和訳や英作文せよなどの問題があります。実際に院試では、英語の和訳や英作文が出るので、ここで勉強しておくのがいいです。
例えば、以下の文を英作文せよなど書かれれいます。
- ギ酸は加熱すると分解する。
- 最も活性化エネルギーの高い段階は律速段階と呼ばれる
化学に関するCDが付属しているので効率的に勉強できます。
Amazonで試し読みできます。
「化学英語30講」も化学英語の入門書です。おすすめです。
リスニングもついているので「英語101」と同じように学ぶことができます。
本書は、演習を通して学んでいく構成です。
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「キクタンサイエンス 工学編」にも化学英語が書かれているので、幅広く勉強したい人にはおすすめできます。
機械の部分は参考にならないのですが、工学の基礎、物質と材料、研究と発表の本書の75%程度は使える内容でなのでおすすめです。
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ちなみに、「キクタンサイエンス 工学編」はAmazonのaudibleで無料で聞けるので、一度無料体験して聞いてみるのもありです。30日間無料で、解約しても特にペナルティ無しです。
③基礎編 化学英語テキスト
「実践・化学英語リスニング」で、それぞれの専門的な分野で勉強するのがよいと思います。物理化学、生化学、有機化学の3冊あります。
化学に関する英文を音声を通じて勉強できます。各種練習問題、単語テストもあり、全て音声付きです。
化学専門の本ではないのですが、「テーマ別英単語 ACADEMIC 自然科学編」もおすすめです。私も院試の時に上級編を購入して読んでいましたが、上級編は結構難しかったです。
Z会出版なので、安定のクオリティです。
④実践編 院試の過去問を解く・英語論文読み込み
過去問を解く
ここまできたら、まず過去問を解いて翻訳したり、英作文する練習をすることをおすすめします。
残念ながら、大学院の英語問題は著作権の都合上、公開されていない場合が多いです。
しかし、入試課にいけば見せてくれる場合が多いので、必ず入試課に問い合わせましょう。
そして、過去問の場合、英語の論文であったり、化学教科書の英語版から出題される場合が多いです。
英語論文読み込み
自分の研究分野に関する英語の論文を検索してみましょう。大学であれば、英語の検索とダウンロードが無料できるはずです。
家で検索したい場合は、Google Scholarでも無料で検索できてダウンロードできるものも多数あります。
英語の論文を3本程度読めば、論文構成や内容がわかるはずです。まずこの英語の論文を印刷して完璧にしましょう。全訳してもいいと思います。
同じ論文を何度も理解できるまで読み込むことで、かなり力が付きます。このレベルになれば、ほぼ英語の対策として問題ないと思います。
ちなみに、フォトニック結晶という材料をGoogle Scholarで検索して、検索に引っかかった論文のintroductionはこんな感じです。
Photonic crystals, which prohibit the propagation of light for frequencies within a band gap, have enabled exciting new ways to control light and construct integrated optical devices.
化学英語以前に文法や英文解釈がわからない人へ
化学英語の論文を読む以前に、英語が苦手な人(TOEIC500点以下)の人は「文法的にキツイ」、「単語がわかっても英文がわからない」と思う人もいると思います。
その場合、「英文読解入門基本はここだ!」を読んだ後に、「ポレポレ英文読解プロセス50」読むことをおすすめします。どちらも代ゼミの人気講師の本です。
私もTOEICを勉強したときに使いました。この本のいい点は、本自体が非常に薄いことです。サクッと勉強できる点と、内容が非常に濃いのが良いです。
何度も読むことで英語力が飛躍的に向上させることができます。この2冊で一気に旧帝大レベルの英語まで読めるようになります。
その後に、東大・京大を受験を考えている人は、「英文読解の透視図」がおすすめです。しかし、だいたいの院試でここまで勉強する必要ないです。
京大の院試を受験したときには、無駄に難易度の高い英文が出てきてびっくりしました。現在、サラリーマン研究開発職ですが、これまで京大院試レベルの英文はなかなか出会うことがありません。
分野別・英語テキスト
科学英語(サイエンスの方)
「科学英語のセンスを磨く 第2版」は化学同人出版の本です。
「科学英語の基礎―これならわかる英文読解術」
「すぐに役立つ 科学英語の書き方」はライティングに特化した本です。
「理工系なら必ず知っておきたい 英語論文を読みこなす技術」
「『ネイチャー』を英語で読みこなす : 本物の科学英語を身につける」はブルーバックスからでてる本です。
「日経サイエンスで鍛える科学英語」は、日経サイエンスという有名な雑誌で英語を学ぶ本です。ノーベル賞の本が面白そうです。
理工系向け
「理学工学系大学院英語問題と解答」は理工系の大学院試験向けテキストです。古い本です。
「文系理系大学院入試問題演習外語編」は、文系、理系、含めた大学院の英語対策テキストです。
生命系向け
「キクタンサイエンス生命科学編」は生命系に特化した英語です。
Amazonのaudibleで無料で聞けるので、一度無料体験して聞いてみるのもありです。
「バイオ英語入門」は京大の受験生が使用していたのを覚えています。当時から改訂されたようです。
大学別・英語テキスト
東京工業大学向け
「東工大英単 科学・技術例文集」は、東京工業大学向けの単語集です。理工系の学生向けに書かれているので、東工大受験生は持っていてもいいかもしれません。
京都大学向け
「京大・学術語彙データベース 基本英単語1110」は京大向けの大学院の英単語集です。化学向けではないですが、文系と理系の単語が混合してあります。
本書の構成
- 文系・理系共通語彙 (477)
- 文系共通語彙 (311)
- 理系共通語彙 (322)
東京大学向け
「演習 大学院入試問題―語学」は東大の工学部向けの問題集です。20年くらい前の本ですが、参考になる部分もあるはずです。
院試の勉強法については「院試勉強法バイブル」を読むことを絶対におすすめ致します。貴重な院試勉強の情報が載っているので非常に参考になると思います。
ちなみに、kindle unlimited(1ヶ月無料)利用すれば、無料で読むことができます。1ヶ月間だけ利用して解約するのもありなので、金欠な学生にはありがたいです。