本記事では、
「京都大学、九州大学に合格した合格体験を教えて欲しい」
という記事を記載いたします。
こんにちは。Fランク大学から京大に進学し、現在、大手企業で研究開発をしているインプロです。
今回は、大学院の合格体験記を記載しようと思います。
この記事を書こうと思った理由は、コロナウイルスで希望が失われている中で、一人でも多くの人に合格を勝ち取って、自分の夢を叶えて欲しいと思ったからです。
Fランク大学が悪い訳ではないですが、旧帝国大学と呼ばれる大学院に進学するだけで、確実に自分の夢に近づけると思います。
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大学院に進学した背景
私は高校受験が嫌になってFランク大学に推薦で進学しました。
高校は国立大学やMARCHに進学する人が9割以上いるなかで、自分だけがFランク大学に進学しました。それくらい受験や勉強が嫌でした。
そして適当な気持ちで入学してしまった大学では適当に授業を受けて、サボり、サークルも入ることもなく、引きこもってゲームをして、何も頑張らないまま卒業しようとしていました。まさに、どうしようもないクズでした。
就職活動を始めた時に、技術系で研究開発の職に就くには、大学院進学が必要であることを知りました。(中には学部卒や高専卒の人もいます)
しかし、大学院に進学するのは親に迷惑と思い、進学することは何も考えていませんでした。つまり、技術系の職業も諦めようと考えておりました。
折りしも、両親から連絡があり、「大学院に進学したらどうだ?」と言われました。非常に驚きました。
自分は末っ子であったこと、両親もまだ定年前で余力があり、最後に子供に大学院に行って欲しいという願いも少しあったように感じました。
両親は、兄に金銭的な理由で大学院進学を諦めさせたという過去の後悔もあったのかもしれません。
大学院に進学できるということならば、レベルの高い大学院に行って、研究開発に就きたいと強く思うようになりました。
このときは京大に入りたいと思っていません。しかし、せめて学費の安い国立大学には絶対に入りたいと思いました。
そして、院試への勉強の日々が続きました。
学部3年8月頃 情報収集
院試を始めるにあたって、インターネット(2ちゃんねる)や本を使って情報収集から始めました。
その中で、「学歴ロンダリング」という本や、2ちゃんねるの「東工大大学院や東大大学院スレ」があることを知り、そこで情報収集を行いました。
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学部3年9月 英語勉強開始
最初に英語(TOEICやTOEFL)を勉強する必要があることを知り、私はTOEICに絞り、勉強を始めました。
京大・東大ならTOEIC最低600点、可能であれば700点です。この指針は間違いないです。京大に入学してからも700点あれば特に問題ありません。600点の人もいます。
最初に速読速聴英単語で勉強を始めたのですが、最初はTOEICは400点以下。
勉強ツールとして「英辞郎」というソフトを導入しました。一般辞書として使えるだけでなく、スラングや理系専門用語も載っている非常にコスパの高い辞書で、超おすすめです。
TOEICで受験できそうな大学院も同時に調査していました。
学部3年10~11月 英語勉強にもがく
英語の勉強のみひたすら頑張っていました。速読速聴英単語に加えて、公式問題集の勉強も始めました。加えて、中村澄子の本をやっていました。
ようやくTOEIC560~580点になりました。しかし、700点を目指していたため非常に焦りました。
「なんて自分はできないんだ。」と自分のバカさ加減に泣きそうになっていました。
学部3年12~1月 TOEICの点数に焦り
この月も英語の勉強をひたすらしていました。TOEICが580点で非常に焦ったのを覚えています。
年末年始は田舎の実家に帰らずに勉強することに決めました。年越しも紅白歌合戦を聞きながら、英語の勉強をしていました。
特に1月のTOEICまでは、公式問題集を徹底的にやり込みました。リスニングで聞き取れないところを自分で編集して、パソコンで何度も何度もリピートして聞いていました。
そして、1月のTOEICで初めてTOEIC700点取れました。4ヶ月の勉強を思うと泣きそうになりましたが、これからがスタートという思いで、身を引き締めました。
研究室の絞り込み
そして、受験する大学院に関しても絞り込みをかけました。
私は九州大学、東工大にしました。京大も記念受験レベルで考えていましたが、最後まで受かるとも思っておらず、過去問なども含め一切、京大向けの院試対策はしていません。
他にも千葉大などいろいろ考えたのですが、旧帝国大学クラスの大学院に行っておけば、将来間違いないと思いやめました。阪大は九州大や東工大がダメだったら受けようと思いました。
この3つの大学院は同じ受験科目で受けることと、受験日が異なるためです。つまり、同じ用に勉強しておけば、全部の大学院の対策になります。
ちなみに、自分が通っている大学は受験しないことも決意しました。つまり落ちたらプー太郎まっしぐらです。
受験しなかった理由は、いまの自分が通う大学院に行っても自分が得られる物は少ないと判断したからです。
また、自分を追い込む事によって逃げ道がない状況を作り込みました。
過去問取り寄せ
幸いなことに九州大学以外は過去問がネット上に公開されていましたので、九州大学からのみ過去問を取り寄せました。
他はネット上でダウンロードして印刷しました。英語だけがないので最後まで対策に苦戦しました。
この時点で問題は、ほぼ1問も解けなかったと思います。非常にヤバいと思いました。
学部3年2~3月 TOEIC700点達成、専門科目の勉強開始
英語
1月に受けたTOEICで700点取れたので、一旦、英語の勉強にブレーキをかけます。そして、専門科目の化学英語に切り替えます。
化学英語の勉強は以下の教材をメインに使いました。
専門科目の勉強
専門科目は化学でしたので、有機化学、物理化学、高分子化学に絞りました。この3つに絞ることで効率的に受験できます。
他にも生物化学など手をつけたのですが、中途半端になるため、途中で諦めました。
専門①有機化学
最初に絶対わかる有機化学という入門書に手を付けました。
当時よりも優秀な本がでています。
サイエンス社の「演習 有機化学」、「マクマリー」、を教科書にして勉強しまくりました。「演習 有機化学」はほぼ暗記レベルで4~5回以上繰り返し解きました。
専門②物理化学
入門書として「絶対わかる物理化学」を読みました。
ちなみに今は当時より優秀な本がでています。
その後、過去問などを調査していると、反応速度論と熱力学がよく出ていることがわかり、それらを中心に勉強し始めます。
「右脳式 演習で学ぶ物理化学―熱力学と反応速度」をやりこみまくります。教科書はマッカーリサイモンとアトキンス物理化学を購入して読んでいました。
専門③高分子化学
高分子は一番対策に苦戦しました。まず、情報が少ないし、問題も少ないためです。出版されている本も限られます。
これも入門書の「絶対わかる高分子化学」を読みました。
いまはもっと優秀な本があります。
「基礎高分子科学」と「高分子科学演習」いう教科書と問題集を購入し勉強を開始します。サブの教科書として「エッセンシャル 高分子科学」を使いました。
勉強方法は過去問を見て出題範囲を把握して「基礎高分子科学」で勉強しました。
「反応」に関しては、自分で合成・反応の問題をノートに作り、暗記しました。
ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、リビングラジカル重合、乳化重合などそれぞれ代表的な反応はすべて覚えました。
構造や物性なども重要な箇所はノートにまとめて、自分で問題を作り覚えていきました。数平均分子量や重量平均分子量、分子鎖の自由連結鎖モデル、根平均二乗末端間距離の式導出まで覚えまくりました。
問題集や授業で出題された問題を有効に使い覚えていきました。
学部4年4~5月 研究室訪問、専門科目勉強
TOEIC
さらに点数が上がらないかとダメ元で、もう一度TOEICを受験しました。しかし、結果は700点で上がらず、本格的にTOEICを卒業します。
英語は化学英語を中心に、論文なども翻訳したりします。
専門①有機化学
吉原正邦の「有機化学演習」をメインに「知っておきたい有機反応100」と「マクマリー」で調べながら勉強しました。これがめちゃくちゃ大変でした。
一通り調べながら解き終わった、後には問題を暗記しまくります。6月頃までずっとこの作業を繰り返していました。
基礎固めとして、吉原正邦の「基礎有機化学演習」でも苦手な部分に絞って、特に前半部分を何回か繰り返し解いて覚えました。
専門②物理化学
私は高校から物理をとっていませんでした。しかし、幸いなことに私が通う大学では、物理を専攻してこなかった学部1年生向けに、物理の授業をやっていました。
そこでこの授業に潜り込んで聞いていました。(単位登録はしていません。)
授業を終わったあとに、わからない問題なども聞きまくりました。特に熱力学の問題はよく試験にでるため、しつこいくらい聞いていました。マイヤーの式の導出やカルノーサイクルなどなど。
講師はなぜか東大卒の非常勤講師で、なぜFランク大学で授業しているのか疑問でしたが、院試を応援してくれました。
専門③高分子化学
勉強方法は変わりません。とにかく問題数が少ないうえに、問題集の問題も難問も多いため実用に使うには微妙な点もありました。
ネット上に落ちている問題も調べまくり、有り難くいただいて、勉強ツールとしていました。
東工大やの先生が書いたわかりやすい参考書(分子から材料まで どんどんつながる高分子 断片的な知識を整理するなど)も出版され、すぐさま購入して読んでいました。
加えて、図解の本を読んで文字からイメージへの橋渡しをしました。正直、高分子化学の本はどれもわかりにくいなかで、こういう本が出てくれるのは非常にありがたかったです。
研究室訪問
研究室の絞り込みを行い、研究室訪問をしました。九州大と東工大へ行きました。
正直、東工大の先生はあまりいい印象を持ちませんでした。
九州大は人格者がいると思いました。
学部4年6~7月 九州大・東工大大学院受験
過去問開始
過去問を受験日の2~3ヶ月前くらいに勉強を開始しました。(もちろん、この前から過去問を眺めて試験範囲や出題問題を常にチェックしています。)
このとき、九州大の過去問はわりと簡単に感じました。また、何度も同じ問題が出ていることにも気づきました。
東工大もそんなに難しいとは感じませんでした。
九州大の過去問は勉強になるため、何度も解いて覚えました。
九州大受験
本番の時ごたえも全く問題なかったです。かなり簡単に感じて、受験者の上位だったのではないかと感じました。
東工大受験
東工大の問題も簡単に感じました。難しいとは一切思いませんでした。8割以上は解けたかなという感じです。
学部4年8月 京大大学院受験
記念受験として受験しました。研究室訪問も行わずに、過去問対策も一切せずに受験しました。
問題はかなり難しかったです。九大と東工大とは問題の難易度が全然違いました。
半分くらいは解けたかな?という感じで微妙でした。
学部4年9月 受験結果
九州大結果
合格しました。希望の研究室でした。
東工大結果
不合格でした。恐らく、希望の研究室を3つ書く必要があったのですが、1つしか書かなかったのが問題だったのかもしれません。
自分より上の点数をとった人がいたということでしょう。
京大結果
合格しました。希望の研究室とは異なりました。
進学先は京大へ
希望の研究室でなかった京大ですが、進学することにしました。
理由は、研究室のお断りの連絡をしたところ、京大の先生からの猛アピールにあったことやいろんな人に相談したことが大きかったです。
京大の教授から「一度、研究室に来て見て欲しい」と熱く言われ、合格後に研究室を訪問しました。
そこで、京大に行っても悪くないかもしれないと思うようになり、もいろいろな人に相談して最終的に京大に進学することに決めました。
大学院進学後
大学院に進学後は、周りの学部生とのレベルの差に、何度も挫折しそうになりました。
当時を思い出すと本当にしんどかったです。
しかし、無事、就職も決まりなんとか卒業することができました。実は、内部生も何人か消えていく状況にあったので、よく無事に卒業できたなと思います。
研究発表の学会では奨励賞もいただくことができました。
社会人
社会人になってからは、誰もが知るような超大手企業の研究開発職に就くことができました。
その後、転職も経験し、今も現役で研究開発職に就いています。
実は京大に進学したことにより、社会人になってからも京大と企業との共同研究員になったりと、京大とはいろいろ関わらせて頂いておりました。
これから大学院へ進学する人へのアドバイス
Fランク大学から京大に進学したのは非常にしんどかったのですが、人生の選択肢が大きく広がりました。
この勉強した経験は社会人になってからも生きてきますので、この時に頑張ってよかったなと今でも思います。
もし、少しでもいまの状況に不満を持っていて、もっと上を目指したいと思うのであれば、より高いレベルの大学院を目指してみてはいかがでしょうか。
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