本記事では、
「化学系の大学生におすすめの資格ある?」
「理系の大学生だけど社会人になるまでにとっておくべき資格ある?」
という疑問にお答え致します。
こんにちは。化学系大学を卒業し化学の研究開発に所属しているインプロです。
卒業研究終わったり、暇だったりすると資格を取ろうかなと思う人がでてくるのではないでしょうか。
そういった場合、どういった資格を取るべきなのか、疑問に思うはずです。
私は化学系の資格をむやみに取ることをおすすめしません。理由は、使うかどうかわからないからです。
社会人になってその部署に配属されて初めてその資格が必要になるかがわかります。従いまして、大学生のうちは最低限の理系資格を持ちつつ、どの業務でも必ず必要な文系やIT資格を取ることをおすすめしたいです。
今回は私の経験の中から取ってよかった資格や、とるべきだった資格について、詳細を記載しようと思います。
化学系の資格一覧
化学系の資格は多く存在します。
- 技術士
- 危険物取扱者
- 火薬類保安責任者
- 公害防止管理者
- 高圧ガス製造保安責任者
- 化学分析技能士
- 石綿作業主任者
- コンクリート破砕器作業主任者
- 四アルキル鉛等作業主任者
- 特殊化学設備作業者
- 特定化学物質作業主任者
- 鉛作業主任者
- 有機溶剤作業主任者
- 毒物劇物取扱責任者
- 薬剤師
取得してよかった資格
危険物取扱者(甲種・乙種)
私は甲種を持っていますが、乙種でも問題ないと思います。
乙種は結構簡単な上に会社でも役に立つこともあるのでなかなか良いです。社会人になってから勉強するのは結構面倒です。
社会人になってから、この危険物を持っていないがために、薬品を取りに行くことができず、苦労している人が多くいました。
本で勉強するのもありですが、いまはオンスクやスタディイング、ユーキャンの通信講座
もあります。
取得しておけばよかった資格(理系)
技術士補
技術士になるまでに最短経路でいけます。
ただ、昨今は技術士補の資格自体の意義が問われているようで、資格自体がなくなったり形を変える可能性はあります。
VBAベーシック・スタンダード(pyhon系資格でもOK)
VBAってなに?思うかもしません。これは、マイクロソフトのエクセルなどを自動化するプログラムです。VBAエキスパート公式ホームページもあります。
私は社会人になって苦労して覚えました。私が思う大学生が持つべき資格はこれが一番です。
まず、エクセルでプログラムを書けるということは、自分にアシスタント一人が付属しているようなイメージを持っていただいて差し支えありません。つまり、1人で2倍近くの仕事をできるイメージです。
このプログラムを書けるか否かで、社会人になってから、個人の仕事の能力(パフォーマンス)に大きな差が生まれ明らかに突出します。
これは私の経験談ですが、社会人になってから「技術者ならVBAくらい使えないとだめだよ」と言われたことが2回あります。いずれも別の人に言われました。
実際に、以前の会社では1フロアに200人くらいの研究開発者がいましたが、VBAを使えるひとは5%以下だったように思います。つまり、技術者としての希少価値が高まります。
いまの時代Pythonの方が汎用性がありますが、EXCELを自動化するならやはりVBAが優れています。そして、いまもデータをまとめるのはEXCELが便利です。
取得しておけばよかった資格(文系)
簿記3級、ITパスポート
意外と思うかもしれませんが、かなり役立ちます。
この2つは社会人としての必要な基礎知識ですし、いずれどこかで絶対に使用します。
例えば、会社で昇格試験がある場合、この2つの試験に関する内容が出ます。そして、理系の人は会計やマーケティングが苦手なので何度か昇格試験に落ちます。
ITパスポートに関しては、ITに関する知識だけでなく労働基準法やマーケティングの内容にまで広がっているため、昇格試験で出るだけでなく、社会人としても知っておくべき知識です。
この2つの資格は昇格試験以外でも、社会人生活をしているうちに確実にどこかで出会います。そして、理系の人は壁に当たります。
そのため、少し知っているだけも、後々、かなり効力を発揮します。
本で勉強するのもありですし、いまはオンスク、スタディイング、ユーキャンの通信講座
もあります。
英会話or英検orTOEIC
個人的にはTOEICより英検が良いと思います。理由は英会話があるからです。
私はTOEIC800~900点で英語をしゃべれない人を何度もみてきました。
一方で、TOEIC600点程度なのに、英語をペラペラの人も何度もみてきました。
上記二人を比較した場合、どちらが実務に使えそうでしょうか。業務にもよるかもしれませんが、研究開発部に所属するなら、海外メーカーと話すことはよくあります。
そのたびに、英語を話せないと恥ずかしい思いをします。
一朝一夕で身につくことではないが故に、英語を話せることは大きなアドバンテージになります。
オンライン英会話なら安くて自宅で続けられるのでおすすめです。レアジョブは講師の質が高い(東大クラスの優秀さ)で、ネイティブキャンプは受け放題です。
取らなくてよかった資格
有機溶剤作業主任者
こういう講習だけで取れる簡単な資格は、会社から命じられて取ることが多いです。
私は転職経験していますが、いずれの会社も、必要であれば会社がお金を払って取りにいかせます。
他にも特定化学物質作業主任者なども同様です。化学とは関係ないですが、フォークリフトなども同様に必要であれば会社からお金が出て取りにいくことになります。
就職で有利になるのか?
正直、大学生が就職をする場合、危険物取扱者程度で就職に有利になることはありません。(高校生は別かもしれませんが。)
例えば、技術士とか弁理士クラスになれば有利になりますが、技術士を取得するには、経験年数が必要なため大学生で取るには無理です。
じゃあ、なんのために資格を取るの?と思うかもしれません。
私は社会人になったときの未来の自分自身への投資だと思います。この投資により、あなたの仕事がよりスムーズに、効率的にできるようになります。
同僚が必死に昇格試験の勉強をしているなかで、自分はある程度知っていたら、結構余裕じゃないでしょうか?
あるいは、同僚が薬品を取りに行くためにわざわざ資格保持者を呼んでいるのに対して、自分は一人で薬品を取りに行くことができたら便利ではないでしょうか。
そんな未来の自分への投資により、仕事が楽になったらいいと思います。