こんにちは、インプロ嫁(@inprogress)です。
ここ近年、採用活動が長期化し中々良い人材をGETできず苦労されている企業が多いと思います。
今回は、採用活動において魅力ある会社説明会の運営方法についてご説明します。
会社説明会で、求職者に受けてみたい、入社してみたいと思わせる印象に残る会社説明会の運営について紹介します。
会社説明会とは
そもそも、会社説明会(企業説明会とも言う)とは「企業と学生の初対面の場」です。
学生側のほとんどが「とりあえず聞いてみよう」という場合が多いです。企業側からすると、学生に「この会社で働きたい」と思ってもらえるよう、企業の魅力を存分にアピールする場です。
会社説明会で魅力的だと思ってもらえないと、エントリーすらしてくれず良い人材に出会う場を失ってしまいます。
今回は、学生に会社の魅力をアピールできる会社説明会の運営方法について紹介していきます。
運営パターン① 合同企業説明会
新卒採用サイト主催
マイナビやリクナビ、エンジャパン等、様々な新卒採用サイトが主催しています。
複数の企業と就活生が出会える場です。学生の来場者数は約1000人、大規模な場合だと1万人もの学生が集まります。一日のみの開催や、数日に渡っての開催等、主催者によってさまざまです。
主催者は、来場した学生にクオカードを配布したりして集客数を増やす努力をしています。
大学主催
大学が主催します。大学内にある広い会場で在学中の就活生と企業が会う場です。
中には、理系の学生向けや、院生向けのものもあり、ターゲットを絞ることができます。
大学主催の場合は、その大学の学生しか居ないため、一定レベルの学生を集客することができます。
メリット
- 一度に沢山の学生に出会える
- 興味が無くても説明を聞いてくれる可能性がある
- 説明会の途中でも学生が来てくれる
- 他社も参加するので運営の参考になる
デメリット
- 学生は多くの企業の説明会に出席するため、魅力が無ければ印象に残らない
- 休憩がてら来る学生が居る
- 学生にあまり知られていない認知度の低い企業の場合ブースに来てくれない
- 事前にプロジェクター等を会場へ送る場合、社内での利用調整が必要
是非、準備の合間や時間が空いた際には、他社のブースを見てみましょう。他社が説明している姿やレイアウト、学生に配っているものを見て勉強しましょう。
合同企業説明会だからこそ学べることがあるはずです。良い技術は積極的に取り入れましょう。
運営パターン② 単独の会社説明会
企業主催
実際に企業の拠点に学生を集め、会社の説明を行います。自社の会議室を使用するため、最大の出席者数を見極めることができます。
学生は予約してきてくれるので、自社だけのために足を運んでくれ合同企業説明会に比べ熱心に話を聞いてくれます。
メリット
- 自社開催のため、より興味を持ってくれている学生が来てくれる
- 説明会のために外出しなくてよい
- 自社製品がある会社は、工場見学を行うことができる
- 合間を縫って若手社員との交流の場を設定できる
デメリット
- 事前予約をした人が出席するため管理の手間がある
- ドタキャンされることがある
- 学生にあまり知られていない企業の場合、集客しづらい
運営パターン③ WEB
最近では、直接会わずにWEB上で説明会を開催する企業も見受けられます。
やり方は、リアルタイムのパターンと事前録画のパターンがあります。企業、学生双方とも外出せずに説明会に出席できるので無駄な時間を使わずに済みます。
メリット
- 企業内で実施できる
- 学生は普段着で自宅からアクセスでき、交通費も不要
デメリット
- 学生の表情の確認ができないため、臨場感が無い
- zoomやSkypeを使用するためソフトウェアのダウンロードが必要
- ネット環境が悪いと聞き取りづらい
WEBは手軽な分、デメリットも多いです。社内でデモンストレーションを行い、不備をなるべく減らしてから行うのが良いですね。
準備するもの
外部開催の場合
合同企業説明会の場合、当日使用する機材を事前に会場へ送る場合があります。この場合、社内から数日間機材が無くなるため、他部署との連携が必要です。
説明時間は1回あたり30分~1時間(主催者が指定)で、10分程度の休憩を挟むというサイクルを繰り返すため企業によっては採用担当者が複数人で出席する場合もあります。
必要なもの
- プロジェクター
- 延長コード
- スピーカー
- レーザーポインター
- 会社案内の冊子
- レジュメ
- エントリーシート(当日配布する場合)
- 企業をアピールできるもの(説明DVD・製品等)
スクリーンの代わりになる白い紙やガムテープ、画鋲等は現地で貸してくれることが多いです。
レジュメは、多めに用意しましょう。印刷場所が無かったり、普段使用しないプリンターで印刷するとレジュメの配布が間に合わないといったことが起こります。
大抵企業の説明が終わると質問時間を設けますが、時間に限りがあるためレジュメに「よくある質問」を載せておくと厳選された質問になります。
若手社員が同行してくれると尚良いですね。
今は、こんなコンパクトなプロジェクターがあります。
名刺入れよりも小さいです。合同企業説明会では、近距離でプロジェクターを使用するため、小さくて持ち運びやすく、スピーカーも内蔵されています。
採用活動を積極的に行っている企業であれば、全国を飛び回ることも多いため人事部専用のプロジェクターを1台確保しておくのが良いですね。
充電式のレーザーポインターは、合間に充電ができて便利です。電池切れの心配が無いです。パワーポイントの操作も可能なため、営業のプレゼン用としても幅広く使用できます。
単独開催の場合
準備するものは、外部開催と同じものに加えて、出席予約者の一覧が必須です。
出欠確認をすることで、遅刻の傾向がある学生を書類選考前に知ることができます。
そして、企業が単独で開催する場合は、さらに学生に魅力を伝えられる場となります。
例えば、
- 募集職種の若手社員や中堅社員に話をしてもらう
- 会社の雰囲気を肌で感じられる
- 工場見学を実施する
- 自社製品を見てもらう
等、様々なことが自由に行えるため、より企業のアピールができます。
これが最大の魅力と言ってもいいです。
自分が学生なら、どんなことを知りたいか見てみたいかを考えながら説明会を行いましょう。
会社説明の内容
今となっては、パワーポイントや動画を使用しての説明がほとんどです。退屈しない、わかりやすい方法で説明するよう工夫しましょう。
最低限説明する内容
- 経営方針・事業戦略
- 企業理念
- 取り扱っている製品やサービス
- 具体的な仕事内容
- 勤務地
- 初任給・賞与
- 年間休日数
- 福利厚生
- 採用職種
- 一日の仕事の流れ(例)
- 今後の選考スケジュール
プラスアルファ
- 業界の動き
安定した業界かを説明する。
- 会社の強み、弱み
弱みをどう改善していくかも説明しましょう。
- 転勤、海外赴任の可能性
転居を伴うのか、海外へのチャンスもあるのか等を説明する。
- 有休休暇の平均取得日数・取得率
年間5日取得は当たり前なので、それ以上であることをアピールする。
若手社員の取得率を切り取って説明してもよいでしょう。
- 男女比、年齢比
性別年齢関係なく均等に人員配置していることをアピールする。
- 離職者数・離職率
過去3年のデータを紹介する企業が多いため、5年や10年のデータも併せて紹介する。
- 残業時間の実績
残業時間が少ないことをアピールする。
- 平均勤続年収、年代別の平均年収
初任給からどれだけ年収が上がるのか、毎年平均いくらアップするのかを紹介する。年収の上がり幅が少ないと、離職率が上がる。
- 育休取得率と復帰率
男女の育休取得率と復帰率、複数回取得者数も紹介できるとより魅力的に感じてもらえる。男性育休が注目されているため、積極的に制度を取り入れることも大事。
- 社長や役員からのメッセージや先輩社員からのメッセージ
社内の休憩スペースで動画を撮影する等、会社の雰囲気を感じ取ってもらえるものを作る。
会社説明会に関するデータをまとめているサイトがありますのでこちらも参考にしてみてください。
https://chosa.itmedia.co.jp/tags/%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E8%AA%AC%E6%98%8E%E4%BC%9A
注意したいこと
どのような説明会にしろスケジュールの調整をして出席する学生が大半なため、予定通りの時間内で行いましょう。そして、時間を割いて聞いてくれるのですから、HPや口コミに載っていない、説明会に出席した人だけが得られる情報を存分に伝えましょう。
説明会の前には必ず練習をしましょう。録画や録音をして、確認するのもよいですね。笑顔の有無、目線、立ち振る舞い、声のボリューム、話し方のクセ等がわかります。
印象に残った、面白かった、受けてみたい、興味がわいたと思わせる説明会になるよう、説明会のアイデアを他部署や若手社員から募るのも良いでしょう。
中途採用でも会社説明を行うべきか?
ここまで、新卒の採用活動における会社説明会について紹介してきました。
最後に、中途採用でどこまで会社説明をするかについて考えてみます。
ほとんどの場合、会社説明は無く、HPや求人内容を見た上で面接に臨むことが前提となっています。しかし、人事として応募してきた人に対して会社のアピールをするのは当たり前のことだと思うのです。
私自身、転職活動を2回行いましたが、会社説明を受けたのは1社のみです。そこは、会社説明と職場見学も実施していました。そして、内定を貰ったのもその企業でした。
転職を繰り返す人の中には、人事に対して不信感を持っている者もいます。
人事が中途採用時にも会社説明をすることにより、
- 併願している人に対し、会社のアピールができる
- ネットでは伝わらないことを伝えられる
- 会社説明を行わない企業が多いので魅力的に感じてもらえる
といったメリットがあります。
効果的な採用活動として、会社の魅力を感じてもらい入社前と入社後の印象の差がなるべく少なくすることが長く働いて貰える人材確保に繋がります。
「こんなはずじゃなかった」「入社しなければよかった」と思われないよう、自分が就職活動をするならやって欲しいことを考えれば自ずとその会社らしい採用活動ができるのです。